学生時代は、自分の興味の有無で授業を選択できるし、嫌いな人と付き合わなくてもそれほど困ることはありません。しかし社会人になると、自分の思い通りにいかないことや、我慢しなければならないことが増え、それでつらい思いをすることもあります。
そこで糧になるのが、学生時代につちかった知識や、恩師・友人の存在です。 心が折れそうになったとき、学生時代の思い出がきっと心の支えとなってくれるでしょう。 そのためにも、学生である「現在」を全力で生き、楽しいことにも苦しいことにも真摯(しんし)に向き合って欲しいと思います。
私は、長谷川裕寿教授のゼミナールで「刑法を通して論理的に物事を考える」ということを学びました。専門的知識のない相手に、伝えたいことをわかりやすく、筋道を立てて説明するという場面は、ゼミの中だけでなく、むしろ社会に出てからの方があります。専門的な用語は、平たい言葉で説明して初めて相手の理解が得られるということを、学生時代に身をもって経験できたことが、社会人になった現在も役立っています。
社会人になりたての頃、自分の不甲斐(ふがい)なさに悔し涙を流したこともありましたが、大好きな長谷川先生からたくさんのことを学び、成長させて頂いたのだから、こんなことでへこたれていられないとがんばった記憶があります。私は、長谷川先生との出会いのきっかけを作ってくれた駿河台大学に感謝しています。
在学生のみなさん、法学部生として、法学の基礎的な知識を学ぶことは当たり前です。しかしそれ以上に、壁にぶつかったとき諦めることをくせにしないよう、自ら学び、たとえ結果が伴わなくとも最後まで信念を曲げない姿勢を、身に付けてほしいと思います。 いろいろ書きましたが、まずは学生生活を楽しんでくださいね。
高校生のみなさん、今はまだ明確な夢や目標を持っていなくとも、よいと思います。しかし、高校と大学は違います。与えられる課題をこなすのではなく、自発的に学ぶ心構えを持って、大学に進んでください。 駿河台大学は先生方や職員のみなさんとの距離が近く、何でも質問したり相談したりできます。私は、親身になってくれる大人がいる大学で学べたことを誇りに思います。
大学4年間は、長いようであっという間です。そこでは楽しいことがたくさんありますが、もしかしたら、つらいこともあるかもしれません。しかし、すべては自分で選んだ人生です。悔いのない生き方をするのは難しいですが、前向きにがんばる力を駿河台大学でつちかってみてはいかがでしょうか。