「どうぶつの森」に村長は必要か―行政の話―
5月24日(土)、本年度初回のオープンキャンパスが開催されます。法学部の模擬授業の中身を、ちょっとだけお見せします。続きはぜひ、当日の模擬授業で!
携帯ゲーム機やオンラインゲームで、RPGや街づくりゲーム、農場経営ゲームなどをやりはじめると、あなたはまず、架空の世界の村や町を訪れることになります。そして、その村や町では、多くの場合、「村長」や「町長」と呼ばれる、村や町の代表者が登場します。
ゲームの中の村長や町長は、モンスターを倒したり次の町に進んだりするための情報をくれることもあれば、その村や町の困りごとを相談してくることもあります。さらに場合によっては、『とびだせ どうぶつの森』のように、あなた自身が村長となって、村の発展のために働くということもあります。
ゲームの世界に村長や町長がいるのは、ゲームの作り手たちが我々の住む現実世界の市町村にいる「長」と呼ばれる人をゲームの世界に取り入れたからです。では、現実世界の村長や町長は、そもそも何をするためにいるのでしょうか?
各地には有名な知事や市長が何人かいますが、町や村の宣伝をするだけなら、くまモンやふなっしーで十分です。しかし、村長や町長には、くまモンやふなっしーではできない、大事な仕事があるのです。
その現実の村長や町長の仕事については、たくさんの法律や条例があり、本格的にそれらについて勉強するには、まず大学の法学部に入らなければなりません。ところが、『とびだせ どうぶつの森』のようなゲームの世界では、村長の仕事は現実世界よりずっと数が少なく、わかりやすいものになっています。だから、村長がやっている「行政」という仕事の意味や問題点を考えるには、「どうぶつの森」はとてもよい入口なのです。
あなたもこの模擬授業を聴いて、「どうぶつの森」経由で、現実の「行政」の世界にちょっとだけ「とびだして」みませんか?