民法を担当しています。民法というのは、わたしたちの生活において日常的に起きる事柄を扱う法分野です。
お金を払って物を買い、自分の物にするとか、マンションを借りてそこに住むとかいったことは、誰でも普通に行っていることです。そして、何も問題が起こらなければ、法律のことなど考える必要はありません。ただ、たとえば客が店で物を買ったけれどもそれが欠陥品で使い物にならないので、「取り替えてください」とお店に申し出たとします。けれども、「すでに使用した後なので取り替えることはできません」と言われてしまった、といったトラブルが生じたとき、一度使ってしまったらもう取り替えてもらえないのでしょうか。民法はこのような場面で必要となってくるルールなのです。
法律は難しい、取っ付きにくいと思っている人は多いかもしれません。ですが、私の担当している民法は、わたしたちが日常生活を送っていくうえで起きる様々な問題をどのように解決していくかを取り扱う身近な法分野です。
皆さんが自分の身のまわりに起こるいろいろな出来ごとを思い浮かべて、これは法的にはどういう問題になるのか、どうすればトラブルをうまく解決できるのかを考えながら民法を学んでくれれば、法律がより理解しやすくなると思います。