8月8日(金)に、オープンキャンパスが開催されます。法学部の模擬授業の中身を、ちょっとだけお見せします。続きはぜひ、当日の模擬授業で!
「爆睡している人を監禁することはできない!!」 ―刑法―
法学部教授 長谷川裕寿
「ここから出してくれ‼」。
閉じ込められた人の叫び声ですね。出たいのに出られない。
そう。「移動したい」と思っているのに移動を妨げられている、というのが、監禁の典型的なイメージです。ここからすると、そもそも「移動したいと思っていない人」を、監禁することはできないことになりそうです。
ならば、爆睡している人はどうでしょう?寝ているのですから、移動したいと思っているはずがありません。ということは、爆睡中の人に対して監禁はありえない!?
さらには、移動の可能性がはじめからない乳児の場合は、どうでしょう。仮に移動したいと思っていても、移動できないわけですから、「移動を妨げた」とは言えなそうです。となれば、乳児に対する監禁もありえない!?
みなさんはこれらの帰結を受け入れますか。それともどこかおかしいと感じますか。「爆睡している人や乳児を監禁することはできない!!」。こうした主張の当否について、一緒に考えてみませんか。