読売新聞は、1874年に創刊され、1994年に発行部数が世界一となりました。現在世界中に350ヶ所以上の取材地点を有し、140年の歴史ある新聞社となっています。
私たちは、まず読売新聞社について説明を受けた後、編集局や印刷所などを見学し、最後にニュースラボにてバーチャル体験をおこないました。タブレット端末を使い「はにわっち焼き」という作品で全国高校スイーツグランプリにおいて初優勝を果たした山中市広畑高校料理部を取材して記事にするという仮想体験を通じて、新聞を作成する過程を学ぶことができました。以下、参加学生の感想をご紹介いたします。
「まず目にとまったのは、壁面にズラリと並んだ世界主要都市の現在時刻を示す時計です。『なぜ日本の新聞社で?』と思ったが、世界各地に取材記者が点在し、彼らが各国を飛び回って取材をしていると聞いて、納得できました。
社内には、政治部、経済部、社会部など20の部署があり、それらが一丸となって一部の新聞を作り上げています。連携プレーが必要なため、部署間に仕切りはなく、他の部署からも各部署の動きを瞬時に見渡すことができるようになっていました。
読売新聞社では、前日の14時頃から翌日の朝刊の作成に取りかかり、19時頃に第1版ができあがります。トップ記事(朝刊の右上)は、各部署のデスクが集まる編集会議で決定されます。驚くことに、東日本大震災が発生した日の編集会議には、デスクや各記者合わせて100人ほどが参加したといいます。
22時までに全国の印刷所にデータを送ります。印刷所全体で印刷される新聞は、1千万部を数え、ギネス記録に登録されています。読売新聞の創刊は1874年11月2日ととても古く、昔は原稿を送るために伝書鳩を使っていたそうですが、今ではインターネットで素早く送信することができます。
技術は進歩しても新聞が必要とされること自体は今も昔も変わりません。そのことに気が付いたことが学部デーの成果の1つです。また、一部の新聞もたくさんの人たちの努力に支えられて作られている以上、雑に扱うことはできないと痛感しました。」